到着したサンフランシスコは、くっきりとした青空日和。
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「あ、なんか西海岸の感じだわ」って想うものの、いつもの香りがなんだかしない。
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これも身体が不調なせい。 私は香りが大好きで、敏感で、
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結構そこからいろいろなクリエーションのギフトを頂く。
でも、今は何にも感じない。
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感じないって、なんて怖いことなんだろう。
いろんな判断も鈍くなりそう。
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お陰で、出口を間違えてATSU(息子)に渋い顔をされたり…
いかんいかん、イライラは禁物だ。
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なんだかんだで空港の乗り合いタクシー乗り場に到着し、いざバークレーのホテルへ向かう。
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節約気分で乗り合いタクシーに乗ったものの、
あのタクシーは、たまたま乗り合ったお客さんの中から
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一番遠い人から順に降ろしていく。
(その人が、そこまでのお金を払う。あとは規定料金を頭割り)
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でもって私はもっとも近かった故、ぐるぐまわって、一番最後に降ろされる。
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私はますます具合が悪くなり、へろへろに、さすがのATSUもくらくらで、
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二人してホテルにチェックインするなり、眠ってしまう。一体今何時?
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ふと目覚めると、ATSUはテレビのアニメチャンネルを見ている。
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私は… なんだか耳はぼ〜〜っとしているし、鼻はぐすぐす、頭はぼけぼけ、目はうるうる。
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せっかく張り切ってフランク・ロイド・ライトが設計したというホテルをとったのに、
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まわりのものすべてが曖昧な存在としか感じられない。明日からどうなることやら。
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(また明日)
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結局、だらだらと一日中眠り続ける。時差ボケもあるだろうけど、
風邪がなかなか快方に向かわなく、
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食事以外はATSUと一緒に、ほとんど眠って一日を過ごした。
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日頃から旅好きの私は、今まで旅に出て病気になる(というか今回は最初から病気だったのだが)
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なんてこと、生まれて初めてで、どうしてこんなふうになってしまったのだろうと考え込む。
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単に日頃の不摂生がたたったのか、それとも…。
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実は、私の今回の旅の目的のひとつに、この旅を通
して、
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今まで酷使し続けてきた、自分自身の身体とこころの大改造をしようということがあった。
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大改造といっても、身体の臓器を交換するわけにはいかないのだから、
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まずは自分の身体のケア&トリートメント、更にいろいろな日頃の心の煩悩を手放して、
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もう一度、自分自身を見つめ直すことができたらいいなと思っていた。
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そして、この旅の間に私は(記念すべき?)40回目の誕生日を迎える。
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つまり2回目の成人式ってわけだ。
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また、日頃は、忙しくてあまり相手をしてこれなかった大好きな息子と
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二人だけで旅をするというのも貴重な体験になるだろう。
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え〜い、とばかりに奮発して、約20年、ずっと働いてきた自分への
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ビックなバースディ・プレゼントとして、目茶、豪華ってわけにはいかないけど、
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この夏の旅はパーッといくぞ、と心に決めた。
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本当は自分へのプレゼントとして、高価な時計や宝石を買うことだってできたけど、
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かたちのない<経験>という<時>を自分にプレゼントしよう。
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それが宝石よりもう〜〜んと輝く素敵な思い出になるかどうかは、自分次第で決まるんだ。
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そんな贈り物こそが、もしかしたら最大の贅沢なのかもしれない…。
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こんなふうに半ば自分に<言い訳>して、思いっきりいろいろな人に迷惑をかけて長期の休暇を取り、
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バラエティ豊かな旅のプランを計画したのだ。
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そんな私のスタートが… 絶不調から始まるなんて、誰が予想していたのだろう。
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でも、実はその数日後、この絶不調な始まりもまた、
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私にとっての貴重な贈り物であったということが判明するのだ。そのお話はまた明日。
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今日もまた、眠りの一日。
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午後やっと起き出して、ホテルの近くのUCLA・Barkley校まで散歩に行く。
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病み上がりで歩いたので少しふらふらしながらAtsuと1時間ほどの散歩。
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大学までの道のりの途中には、おしゃれなカフェや雑貨屋さん、レストラン、個性的な本屋さんや、
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ブティックなどがあるのだか、 大学通
りということで、みな、それぞれ派手派手しくなく、
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どこか日本のちょっと昔の学生街の雰囲気を思い出す。
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もちろん、当時の日本にはおしゃれなカフェなんて少なかったけど、
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でも、情報が飛び交う喫茶店ってのがあったよね。
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それから私が通う大学までの道のりにもいろいろな小さなショップがあって、
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なんだか歩くことが楽しかった学生時代をふと思い出す。(余談だけど、大学生の時、新宿から下高井戸まで
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甲州街道をひたすら歩いて帰ったことがある。よくやったよね〜〜ほんと)
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話は戻って、この通りを歩いていて驚いたのが、教会が多いということ。
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カトリック教会、プロテスタント教会、ロシア正教会…、みな、それぞれの個性的な建造物で、
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それぞれの入り口付近には、さまざまな講演会やコンサート、ワークショップの案内なども貼ってある。
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それらが実に自然にこのストリートの景観にマッチしていて、通
りを歩く大学生のカップルも絵になるよね。
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最近、街の景観に関しての仕事などもしている私は、
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外国ばかりをひいき目で見ないようにしようと思うのだけど、なんだかすべて
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軽薄なファッションや、経済効率だけでできあがってる最近の日本の街並みと比較して、
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生活文化の必然の中から生まれたデザインや、そのものの在り方の自然さに、
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本当に打ちのめされる。
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昔の日本だって綺麗な町並みがあったはずなのに…ね。
それでは、また明日。
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追伸:風邪の咳は相変わらず止まらないものの、夜、ATSUが食べたステーキに乗っかってた
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ローズマリーを鼻に近づけたら、久しぶりに香りがした。ものすごく嬉しかった!
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今日からATSUは、5泊6日のアメリカン・ファミリー宅へホーム・スティに、
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私は今回の旅のひとつの目標でもあった
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「シャスタ山・アストロ・ヒーリング・ツアー・パワースポットで元気になる旅」にそれぞれ旅立つ。
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ATSUにとっては初めてのホーム・スティ、かつ私と離ればなれになる訳で。
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いろいろ心配はあるものの、私はどうしても、この夏、
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この「シャスタ山・アストロ・ヒーリング・ツアー」に参加したくてこのような運びになった。
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何それ?と思いの方のために少しだけ、この旅の説明をしよう。
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昔から、私のまわりには幸運にも、いわゆる精神世界の情報や
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そのような関係(や能力を持っている)の人たちがいつも、気づくと側にいて、
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いろいろな情報をさりげなく伝えてくれた。
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子どもの頃は最初、それが不思議でもなんでも無かったのだが、ふと、どうしてだろうと考えたことがある。
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そして子どもながらに
「これはきっと神様からの(=宇宙からの)贈り物なのね」と思い、
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さらに傲慢にも「こんな贈り物をもらえる私にはきっと、自分の気づかない使命があるのね」
なんて
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考えていたものだ。だから<私は守られている>し、<いつもラッキー>なんだって思ってた。
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今、考えると、それは幼少期に否応なく体験したつらい出来事を、
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自分なりに乗り越えるための方便だったかもしれないけど、苦あれば楽ありとか、
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正しいことをしていればいつか必ず報われる…などの、子どもにしては年寄り臭い人生訓のようなものを
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日常のモットーにしていたのも
(だから私は子どものころ、同世代の友人がとても子どもっぽく見えていて、
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今、思うと結構、 生意気な子どもだったよ、ほんと)、
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多分、そんな傷ついた心を自己回復するためのセルフヒーリングだったのだなぁと思う。
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話が横にそれてしまったが、そんな訳で、私はお金を払って占い師の方に見てもらうとかが一度もなく、
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逆に高い見料の占い師とかっていつも胡散臭いと毛嫌いしていた。
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手相とかはいつの間にか自分でも見れるようになっていたし、
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目に見えない力の存在はずっと信じていたけれど、
未来を予見するということに対して
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それを知ってなんになるの、という考えも持っていた。
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まあ、少女時代には、好きな男の子との相性とか、この先どうなるんだろう…なんて
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占いに夢中になったりもしたけれど、大人になるとどんなに相性が良くったって、
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いろんな事情でうまくいかないことがあるのだと悟ってきたし、ちょっと悲しいことだけどね。
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ともかく、そんな私が今年に入って1月、2月、久しぶりの大スランプに陥った。
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年齢のせいもあるかもしれないけど、身体の調子は悪いし、仕事やこころの問題にもブチ当たった。
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人から見れば、仕事はずっと順調なのだろうけど、どこかで自分が何かが違うと感じていた。
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また、私にしては珍しく、特定の人に対して、どうしても許せないという感情を持つようになっていた。
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それをコントロールできなくて、大きな絶望感と、自分への不信感が高まって、
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普段、ほとんど誰にも悩みを相談しない私が、
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とにかく、どこか他の誰か、ほかの視点に救われたいと強く願った。
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そして、私は、生まれてはじめてお金を払って、彼女のカウンセリングを受けることになったのだ。
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お金を払うということは、自分の何かを手放すことでもある。
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金額の問題でなく、その真の交換性が問われるのが、成熟した社会だと思っている。
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そして結果、彼女は、まさにプロだった。私も今まで心理学の勉強はたくさん、たくさん
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してきたつもりだったのに、その根底にある、<なぜ、こころを学ぼうとしたのか>という問いへの答えを、
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彼女はいとも明解に私に伝えてくれた。
「菜穂子さん、自分を知ること、
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自分が、今、望む幸せが何なのかを知ることが、本当のハッピーへの始まりですよ」
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そして、彼女と話している内に、私の中にある魂の願いとでも言うべき、望みや、幻想や、
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いろいろなものがクリアになって、私は随分、元気になった。また、驚くほど彼女が星の配置から読む
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未来予見は的中し、私は未来を予見するということの意味を再確認した。
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私たちは、本来、未来を予見して生きている生命体なのだ。
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だからこそ、いつ種を蒔けばいいとか、そろそろ冬支度をしようとか、
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気持ちが不安定になりやすい季節や時期には禊ぎをしたり、体力の弱る夏の日には鰻を食べたり…
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そんなこんなもみんな実は宇宙と自然とつながった人間という生命が生きる上で、
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本来は皆が持っていた大事な野性としての行為でもあったのだと私は思った。
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それら過去の膨大な情報の編集が、分かりやすくデーターベース化されたものが、
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占星術であり、それを読み解いて、その人なりの臨床経験の中での人間力(直感)が加わって、
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向き合った相手に最も適切に伝えるプロがアストロロジャーというわけだ。
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つまり、すべてはよりよく生きるためのスキルでもあるということ。
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私はこうしてふたたび、この地球や宇宙の見えないパワーにコミットすることで、
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もういちど、忘れかけていたよりよく生きるスキルを学び、
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そのスキルが生かされる元気な器(身体)をつくり直そうと、決心した。
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ふと見ると、真弓香さんがこの夏、こころとからだのためのツアーを行うという案内チラシが目に入った。
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単にパワースポットと呼ばれる場所にいくだけでなく、その場所の意味や、
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過去の膨大な知恵であるアストロロジーの勉強会もあるという。
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さらに、サンフランシスコで著名なホリスティック・メディスンの名医である、
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ドクター神谷も旅に同行し、さまざまな講義や実体験が得られるとそこには書いてある。
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まさに、今、私が学び、実感したいのはこれだ!とばかりに
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こころは、すでにネィテイブアメリカンの聖地、シャスタ山ツアーにと向かっていったのは言うまでもない。
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そうして期待に胸一杯でサンフランシスコに旅立った私の始まりは…、
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みなさんもご存じの、絶不調からのスタートでした。
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3日間、クレアモントホテルで寝続けていた甲斐あって、少しは回復したものの、
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まだまだ傍目にも「体調悪そう…」と思えるような私の風貌。
午後、ホームスティ先のご夫婦が
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ATSUを迎えに来てくれて、若干不安げな彼とホテルで別
れてから(胸が少し痛かった…)、
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私は心地よい風の吹く、ホテルのテラスに出て座り、
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今日の夕方、このホテルで合流することになっている、日本から来るツアーの参加メンバー、
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そして真弓香さんとドクター神谷の登場をひたすらぼけ〜〜〜っと待ち続けていたのでした。
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続きはまた明日。
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