ようやくに、窓際族になった。快適である。廊下側のベッドから、窓の近くに移らせてもらった。 |
当然、自宅にはない、4m強のワイドビューの世界が開けている。 |
この入院棟、遠くには青山通り、近くには明治神宮野球場の文字が、 |
右に神宮プール、正面は絵画館の背中と木々の緑の海。眼下に高速道路が見える。 |
高速とは、正確には、言い得ていない。首都自動車専用幹線とでも呼んだほうがよい。 |
この三連休、(7月20〜22日)「ものより、想い出」を我が子に与えようと、
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多くの日産車は、紫外線の強い場所へ繰り出しているのだろうか。 |
絵画館のドーム型の屋根の先に、日章旗がはためいている。 |
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英国留学のクイーンズイングリッシュでディベイトできたのだろうか。 |
和製リチャード・ギアと言われたヨイショに、乗っているのか。
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茅ケ崎の海を思い浮かべているのであろうか。はたまた、それとも、音楽好きなことから、 |
ジェノバ生まれのヴァイオリニスト、ニコロ・パガニーニの音色を耳にしているのであろうか。
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(「らいおんはあと7・19」には、ヴァイオリンには、ちと詳しいよ、と書いてあったからだ。 |
<以下抜粋> |
中学のオーケストラ・クラブでバイオリンをやっていた。今でも一番詳しいのは |
バイオリンの曲。同じ曲でも、指揮者やオーケストラによって全然違った曲に聴こえる。 |
私は、小泉内閣というオーケストラの指揮者だと思う。オペラの国イタリアで、 |
各国の指揮者と会うのを楽しみにしています。) |
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ブッシュという第一ヴァイオリンをコントロールできただろうか。 |
京都議定書が批准されるかどうかは別問題にしても、 |
デトロイトと、愛知三重静岡は、主要な車の生産県。 |
参議院選挙が始まったが、排気ガス問題は、自動車重量税は、 道路特定財源見直しは、 |
この首都高を走るタックスペイヤーの、 カーオーナーこそ、気になる問題ではある。 |
いままさに、眼下では、ヴィッツが懸命に、スマートを抜いていこうと追い越しをかけている。 |
抜いた。入った。 少子化時代に入り、高齢化社会に入り、同乗者も少なくなった。 |
「ゴルフもしなくなった。しても、宅急便で先に送ってしまう。、 |
だから、いいんだコンパクトカーで」と、 さくっと言ってのけた友人がいる。 |
確かに、頷ける。コンパクトカーの時代に入った。 |
ベンツが、190E、いわゆる「子ベンツ」を市場に出して以来、Aカーから、「スマート」まで、 |
一時期のコンピュータ業界のように、 ダウンサイジングしてきた。
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夫婦で運転するリタイアの車としても、増えるのだろう。 |
スマートは、ついに右ハンドルでサイズを削って、 軽の市場にまで入り込んでくる。 |
ベンツのブランディングが、安全の信頼感を受け継ぐ。 |
イタリアでのフィアットや、 パリでのルノーのようなコンパクトカーは、 |
石造りの歴史的な町の狭い道路では生まれるべくして生まれた。 |
日本は、田んぼのあぜ道のような道路作りだから、 やはり、コンパクトカーのほうがふさわしい。 |
アウトバーンの高速度も出せないのに名ばかりの「高速道路」では、 |
リア・スポイラーの付いた車は、どこかウソっぽい撮影車のように目に映る。 |
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なぜ、走っている車を俯瞰していて、判別が出来たかだ。 |
まさにアイデンティティがあるからだ。何台もの車が、走りすぎていった。 |
しかしながら、なんと、どれも同じデザインということに気づく。 |
コンピュータの流体力学で作り上げていった時代、 そのほとんどが角形になり、 |
ブレイクスルーとして、 リ・イマジネーションしたのが、三菱「ギャラン」だった。 |
(remake・・・再制作、reimagination・・・再創造。「ジョーズ」「ミッション・インポッシブル」
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「猿の惑星」なども、後者だという。) |
コンピュータ画像よりも、 熱い温度のクレー(粘土)を両手で撫でながら形創っていった。 |
磁器のような柔らかさと艶を大事にしたという。 |
一台一台叩き出したような曲線を活かすため、 朝の街の風景を映し込ませたCMが印象を強くした。 |
indivisual 4door sporty saloon と言ったのではなかったかと記憶する。 |
あの頃から考えれば、再び今、似たようなシェープが氾濫してきた。 |
しかし、フォードの手になるジャガーは、スポーティ・エレガンスだし、 |
メキシコでしか創っていないカブトムシの最新リメイクは、 まだまだ個性的である。 |
フランスのプジョーと提携したトヨタのヴィッツは、「ヤヌス」と名前を変えた。
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Aカーよりさらに小型を狙ったダイムラーは、 |
カジュアルな時計ブランド・「スウォッチ」と腕を組んだ。
凝縮された個性ある車だ。
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走る車線から目ざとく確認できた2車種は、EUの世界で、 誰を喜ばせるのか。 |
日本でもようやく、人並みではない個性がやっと、陽の目を見始めている。 |
「変人」が「変革人」といわれ、群れを組まない「一匹狼」的な、毅然とした者が、 |
それぞれの分野からあぶり出されてきた。 |
Aoki,Nomo,Nakata,Ichiro,Taniguchiとなると、 |
プロ・スポーツ・プレイヤーは、当然自力の結果となるが、 Koizumiは違ったようだ。 |
個性的なことが、意味を持つ時代が始まった。 |
大学の過度に集中している首都圏からではなく、コンサバティブとも言われる都・京都こそ、 |
日本のシリコンヴァレーだと経済誌が言い始めた。 |
山口県の ユニクロの柳井社長のような経営者に、羨望の眼を向ける経営者が多くなった。 |
しかし、ユニクロのシャツを着こなす若者が町にあふれて来たら、 |
彼らのオリジナリテイ、アイデンティティは、どうするのだろう。 |
茶髪で携帯持って、ユニクロ着て、 デイパックをだらしなく背中からずり下げて、 |
サーファーズパンツで歩いているのは、
個性があると言えるのだろうか。
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いや、まてよ、昔、我々の世代が、銀座でバミューダ・パンツをはいて、
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慎太郎カットにして、 ハイボールを飲んでいた姿とどう違うのだろうか。 |
海の無い銀座にフロリダ・ファッションが、
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蔦のからまらないキャンパスでアイビー・リーガー・ファッションに身を包み、
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ヒップに尾錠がついたスラックスで、ハイボールならまだよしとしても、 |
水割りという飲み方でウイスキーを飲んできた大学生。 |
人並みに一色に染まる、メディア依存型の訳知り日本人。 |
「改革しているのは…」のワードで訴える、金太郎飴のような参議院選挙のアピールは、 |
ヴィジョンを語るより、15秒で連呼するCVS商材のセールストークのようで、 |
立候補者の人間的な視点、キャラクターが相変わらず見えない。
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そういえば、企業の大型合併で、 それまで広告会社の担当が戦略と称して、提案し、 |
タレントで作り上げてきたアイディンティティは、 至る所でもろくも崩れてしまった。 |
経営戦略という単語は、 広告会社のクリエイターが軽く口にする単語ではない。 |
「ブランディングの早急なやり直しが必要だ。」という言葉も、間違いだ。 |
「ブランド」とは、顧客と市場が容認したときに、与えられるものだ。 |
さて「ブランディング」。 |
発信者側から創れるのは、ヴィジョンを明確に表明することではないかと。 |
受信者側が、時間を重ねて、信頼という「コケ」を育んでくれそうになるように、 |
水を与え続けることではないかと。 |
だから、もっと、アイディンティティという単語を重視していこう。 |
まず、一歩は、オンリーワンより、オリジナルワン。 |
そして、オンリーワンへ。 |
アイディンティティに価値がつけば、「ブランディング」が進み始めるのではないか、と。 |
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